次の興味へ移る前に考えること

マルチ・ポテンシャライト

「次から次へと興味が移る」これは、マルチ・ポテンシャライトの大きな特徴ともいえます。
しかし、次の興味へ移る前に、少しだけ考えてみることが大切です。
どうして次へ移ろうとしているのでしょうか?前の分野に興味を失ったから?もう専門家並みの知識や技術がついたから?目標を達成したから?何かしら嫌なことがあったから?壁に直面したから?
もしかしたら、まだ次の興味へ移らない方がいいこともあるかもしれません。

終点と抵抗

エミリーさん(2018)は著書の中で「自分なりの終点と抵抗を見分ける」ことについて言及しています。
もし次の興味へ移りたくなった時、今の興味に対してそれが自分なりの”終点”であれば次の分野に移っても問題はないが、もしそれが”抵抗”であれば、そのまま今の興味に対してもう少し頑張って続け、自分なりの終点までたどり着いてほしいとのことです。

私はこちらの項目を読んだ時、「そうかあの時の感覚は終点だったのか。これは抵抗だったのか」と、過去を思い出して強く感じました。それでは終点と抵抗とはどのようなものでしょうか?自分の体験談とあわせて書きました。

終点とは…目標達成し、わくわくが薄れたもの

もし次の興味に移りたくなった時、今の興味について

  • わくわくする感情がなくなってきた
  • 自分なりの目標を達成した
  • やり遂げた気持ちがある

こちらの感情になったら、そのまま次のワクワクする方へうつるといいかなと思います
もし、この感情になって次に移ろうとしてる時「またすぐ次の興味に移ろうとしてる悪い癖が出てる」と不安になるかもしれませんが、その必要はありません。わくわくする気持ちが薄れてきているのであれば尚更です。そこで無理に続けても、自分がつらいだけになってしまいます。
達成感も少なからず湧いてるはずなので、「自分の目標は達成した」と意識し、堂々と次へいきましょう!もしかしたらまた時が経てば、戻ってくるかもしれません。

達成感を感じているということと、わくわくしなくなった。この2つが大きな特徴です。

自分が感じた終点

私が今思い出せて例に挙げやすい終点の体験は2つあります。
1つはアロマテラピー、もう1つは二次創作です。

アロマテラピー

大学時代にハマり、沢山精油を集めて成分や抽出法など調べていくうち、アロマテラピー検定なるものを見つけました。
そこでアロマテラピー検定に向けての参考書を購入。勉強し、資格取得しました。大学の勉強もあるのに、その時はほとんどアロマテラピー検定の勉強しかしてませんでした(笑)
アロマテラピーインストラクターやセラピスト等に憧れもしましたが、資格取得した後からじわじわと勉強時間が減り、他の興味へ移ります。アロマは今でも大好きですし今この瞬間もアロマを焚いておりますが、資格取得したことで目標を達成したのでしょう。

二次創作

二次創作とは、既存の漫画やゲームのキャラクターの絵を描いたり、漫画を描いて同人誌を発行する行為をいいます。好きな漫画のキャラクターが出来、そこから絵を描きたくなり、沢山そのキャラクターで絵や漫画を描いておりました。その期間、なんとおよそ9年!多くの参考書(絵の描き方、骨格デッサン、背景、漫画の描き方等)を購入し、絵の練習をし、合計24冊の同人誌をつくりましたが徐々に二次創作を描きたい気持ちが薄れてきました。この気持ちは大変不思議でした。というのも、そのキャラクターのことも絵を描くことも大好きなのに、二次創作に対する気持ちだけがどんどんなくなってきたからです。
他の漫画や他のキャラクターを好きになって描きたくなる(いわゆるジャンル移動)ということもなかったので、二次創作に関しては、強く”終点”を感じました

抵抗とは…衝動的にやめたくなり、次に移りたくなる

もし次の興味に移りたくなった時、今の興味について

  • 衝動的にやめたくなっている
  • あまりに出来なくて達成出来るのか心配になっている
  • まだワクワクが残ってる(やりたい気持ちがある)

こちらの感覚になったら、もう少し今の分野を頑張ってみると良いです。もしかしたら今自分がこなしているタスクが多くなりすぎたり、目標が高すぎて達成出来なかったりで衝動的にやりたくなくなっているだけかもしれません。しかし、もちろん無理はしないでください。何度も自分の気持ちと相談して決めましょう。もしワクワクがまだ残っていたら、場合によっては少し目標をさげたり細かく小さい目標を作ったり、工夫していきましょう。また、むしろ何も考えずゆっくり休むことも大事です。

衝動的に、もう嫌だ!逃げたい!と思っていれば抵抗の可能性が高いです。

自分が感じた抵抗

前述にあげた「絵を描く行為」は、二次創作からハマりました。ずっと好きな漫画のキャラクターを描いていたのですが、うまく描けない時、衝動的に”どうして絵を描くことにハマってしまったのか!”と後悔したことがありました。でも、絵は描きたいんです。絵は描きたいんですけどうまく描けないのでどうしようかと悩んでいましたが、それでも結局描くしかない!とまたほとぼりが冷めたら描き始めていました。自分にとってマイナスな出来事が起こったりすると、絵を描く道を選んで本当に良かったのかなと一瞬思ってしまうのですが、それでも絵を描く行為にはワクワクを感じていましたので、悩みながらも続けておりました。あの時やめてなくてよかったと今は思っております。
[絵]を描く行為自体は”抵抗”で、二次創作は”終点”だったのだとこの時気付きました。

まとめ

終点と抵抗について、自分の体験談も交えて書きました。マルチ・ポテンシャライトは特に、次の興味へ移る時、この”終点”と”抵抗”について考えてみると良いかと思います。これは終点なのだろうか、抵抗なのだろうか。自分の心と向き合い、無理せず次のステップへいくいかないを決めていきましょう。でも、もしかしたら急に心に火がつき、考える間もなく次の興味へ移ることもあるでしょう。
それはそれで最高のマルチ・ポテンシャライト!!!です!!
むしろその衝動とワクワクがマルチ・ポテンシャライトの強みだと思います。
次の興味へ移る時は少し立ち止まって、でも衝動的なワクワクにはそのまま従い、どんどん好きな事柄を追求していきたいものですね。

参考文献
著者名:エミリー・ワプニック 翻訳者名:長澤 あかね【マルチ・ポテンシャライト 好きなことを次々と仕事にして、一生食っていく方法】株式会社PHP研究所,2018年

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