マルチ・ポテンシャライトとは

マルチ・ポテンシャライト

マルチ・ポテンシャライトとは

マルチ・ポテンシャライトを直訳すると、複数の(multi)、潜在能力を持つ(potential)、(ite)という意味になります。
つまり、色々なことに興味を持ち、あることに没頭し続けたと思いきや、今度は全く違うあるものと出会いそちらに没頭する…といった具合に、一つの事柄に固執せず色んな分野に飛び込んでいく人の特徴をいいます。

ま、まさに自分のことだ!と思いました。

2017年にエミリー・ワプニックさんがTEDにて話したことがきっかけで、そこからじわじわ拡がってきました。この言葉に出会って救われたと感じた人も多いと思います。私もその1人です。
エミリーさんの書籍とTEDは、マルチ・ポテンシャライトを語るには欠かせません。
特にTEDはで、マルチ・ポテンシャライトについて少しでも興味がある方はご覧になることをおすすめします。ユーモアを交えたスピーチは大変分かり易く、こちらの動画でマルチ・ポテンシャライトだと自覚した私にとって、大変共感できる内容でした。

こちらの書籍では、より詳しくマルチ・ポテンシャライトについて説明されているほか、マルチ・ポテンシャライトを4つのカテゴリに分け、それぞれどのように夢への実現のためにアプローチしていくか書かれております。是非紙とペンを用意してお読みください!

エミリーさんにつきましてはこちらで記事にしてますので、より詳しく知りたい方はこちらをお読みください。

あなたはマルチ・ポテンシャライト?

マルチ・ポテンシャライトの特徴とは何でしょうか?
以下、箇条書きにして特徴をまとめました。あなたはいくつ当てはまるでしょうか?

・色んなことに興味を持つ
・やりたいことが沢山ある。
・ある日突然全く別の分野に興味を持ち、また1から勉強し始めることがある。
・1つの職業に専念するより、色々な職種をしたい。
・1つの職業に専念しながら、他の仕事もやりたい。
・1つの職業であっても、その中で色々なスキルを活用する仕事をしたい。
・将来の夢は何?お仕事は何してるの?の問いが苦手。
・複数の趣味や仕事があり、全て把握している友達がいない、もしくは親しい人のみ。
・新しい分野に飛び込むことに抵抗がないどころかワクワクする。
・0の状態からどこまでいけるのか挑戦することが好きだ。
・初心者であることに抵抗がない。
・ブログやサイトを立ち上げようにも、テーマを一つに絞れない。

どうでしたか?共感できる項目が多ければ、あなたはマルチ・ポテンシャライトの特性を持っていると言っていいでしょう。

マルチ・ポテンシャライトのワークモデル

では、やりたいことが沢山あるマルチ・ポテンシャライトの働き方とはどのようなものでしょうか?マルチ・ポテンシャライトの大半は次の4つに絞られると、エミリー・ワプニックさん(2018)が書籍内で紹介しておりました。
あなたはどのワーク・モデルに当てはまるでしょうか?また、仕事や就職で悩んでるマルチ・ポテンシャライトの方は、是非今後の働き方について参考にしてみてください。
就職について悩み考えるマルチ・ポテンシャライトは多いと思います。私もそうでした。自分のワークモデルが分かると、仕事に対してどのようにアプローチしていくかが分かり、将来のビジョンもより明確に見え、自己実現につながります。

①グループハグ・アプローチ

グループハグ・アプローチとは、ひとつの仕事で色々な分野に関わり、多くの役割を担ってはたらくことを言います。ひとつの職場で色々な知識や能力をフルに活用して飛び回ることが好きなので、仕事を転々としたり掛け持ちすることにはあまり関心はありません。一企業内で色々な分野にまたがり、プロジェクトをこなして会社に貢献することに興味があります。

②スラッシュ・アプローチ

スラッシュ・アプローチとは、パートタイムや副業、仕事など掛け持ちして全く違う分野を行ったり来たりしてはたらくことを言います。グループ・ハグアプローチとは異なり、1つの職場の中で色々違う分野をこなすことにはあまり関心がありません。安定よりも自由を重視し、色々な専門的で珍しい分野に魅力を感じることが多いです。

ちなみに私はこちらです。1つの仕事をするよりも、色んな仕事をしたいタイプです。
なので今まで1度も就職したことがなく、常に仕事を掛け持ちしておりました。

③アインシュタイン・アプローチ

アインシュタイン・アプローチとは、ひとつの安定した仕事に就きながら、他のやりたいことを追求することを言います。アインシュタインが、スイスのベルン特許局で働きながら特殊相対性理論の論文を発表したことが、名前の由来となったそうです。芸術など、稼ぎにくい分野に関心がありますが、安定を重視します。仕事に対してはある程度楽しめたらいいと感じ、他の趣味ややりたいことに打ち込んでいる時に一番の幸福を感じます。

④フェニックス・アプローチ

フェニックス・アプローチとは、ひとつの分野に数か月~数年携わり、その後全く違う分野に興味を持ち、新しいキャリアをスタートさせることを言います。その分野に携わっている時はそれだけになるほど没頭し、深く追求します。そして追及して追及して、ある一定期間になると全く別の分野に移りたくなります。

いいところ

では、マルチ・ポテンシャライトのいいところとはどのようなものでしょうか?
ざっくり3つに分けてみました。

いいところ

・0から始めることに抵抗がない
・常に探求心と好奇心がある
・柔軟な発想ができる

0から始めることに抵抗がない

色々なことに興味があり、全く違う分野に飛び込んでいくマルチ・ポテンシャライト。そこに多少の恐れや準備期間があったとしても、比較的すぐに新しいことに挑戦します。
そのため状況把握や切替が早く、適応能力が高いです。
例えば新しい分野に飛び込むとき、“今まで培ってきた分野を手放してしまう不安“、“新しい分野でうまくやっていけるかの不安“、“三日坊主にならないかという不安“……といった多少の環境変化のストレスを感じますし、そこで踏みとどまることも多いです。お給料が発生する仕事なら尚更です。
しかし、マルチ・ポテンシャライトにとってはそれすらもワクワクに感じます。多少の不安はあれど、ワクワクが勝るのです。そのため、常に生徒であり、学ぶ姿勢を崩さず、常に探究心と好奇心に溢れています。これはポジティブに生きる観点から見て大変素晴らしいことだと思います。

常に探求心と好奇心がある

上にも書きましたが、マルチ・ポテンシャライトは常に探究心と好奇心があります。
そのため、どのような状況下においてもその場を楽しもうとする気持ちがあり、前向きです。
なので、色々と役割ごとを頼まれたときも嫌な顔せず「やってみよう」と思う気持ちが強いので、仕事で頼られることが多いです。
また、好奇心が強いため色々な人と話すことが好きで聞き上手、話し上手な人も多いです。

柔軟な発想ができる

色々なものに興味があることから、今まで色々な分野に飛び込んできたマルチ・ポテンシャライト。その経験から、固定観念に縛られず思わぬ発想に繋がることもあります。
例えばデザイナー、数学者、写真家、アロマテラピーとう全然違うカテゴリを渡り歩いてきたマルチ・ポテンシャライトがいたとしましょう。そのような方は“デザイン“と“数学“、“写真“と“アロマ“といった具合に、全く別に見える分野を繋げて新しいアイディアや商品に結びつけるといったことが得意です。ですのでそれぞれの専門家とタッグを組むと、専門家が思いつかなかった斬新な角度から切り取ったアイディアを持ってきて、更なるその分野の発展に繋げる役割を担うこともあります。

気を付けるべきこと

ここまでいいことを代表して3つ挙げましたが、もちろん気をつけるべきこともあります。
こちらもいいところと同じように、ざっくり3つに分けました。

気を付けるべきこと

・一流になれないのではという不安
・忙しくなりやすい
・一つのテーマに絞れない

一流になれないのではという不安

マルチ・ポテンシャライトは次々と興味が移ります。例えば「これだ!!!私のやりたいことはこれしかない!!」と、燃えてる時は気づきにくいですが、一定期間経つとまた別の分野に興味がうつることがあります。
前の分野に興味を無くしたわけではなく、また0から新しい分野を学びたくなるのです。もしかしたら完全に興味を無くすこともあるかも知れませんが、私の場合、好きになってハマった物事はずっと好きなので、また戻って学び始めることがあります。
ですので、ずっとその分野1つに携わる専門家になることが出来ないのではないか、全てが中途半端、いわゆる2流、3流に終わるのではないかという不安があります。

忙しくなりやすい

色んなことに興味がありますので、色んなことをしたくなり、予定を詰め込んで忙しくなりやすいです。その時はワクワクするのですが、後になってもう少し自分のキャパを考えて余裕を持つべきだったと思うことも多いです。
しかし、その全てをこなした後は大変達成感を感じやすいので、また予定を詰め込んでしまうことも。私自身、一度忙しくなりすぎて仕事をお休みした経験がありますが、時間ができるとまた予定を詰めて色々なことに手を出して結局同じに笑。
今は仕事の量や趣味の幅、バランスを考えておりますので極端なことはありませんが、余裕を持つことはマルチ・ポテンシャライトにとってかなり必要なことです。

一つのテーマに絞れない

これはもうマルチ・ポテンシャライトの特徴ではあるのですが笑、あまりにも手を広げすぎて自分が何をしたいのか、何者なのか分からなくなってしまいます。
そうなってしまうと全てに対して中途半端なやる気しか出ず、でも知的好奇心は強いので何かやりたい!でも何をしようか!という状況に陥り、焦ってしまって結局何も出来ない日々が続いてしまいます。
マルチ・ポテンシャライトといえど、必ず1つや2つ、突出したワクワクする事柄があります。そこを冷静に向き合い、考え、見つけていくことが大切かなと思います。

まとめ

いかがでしたでしょうか?こちらでは簡単にマルチ・ポテンシャライトについてまとめましたが、他の記事ではもう少し掘り下げて書いておりますので、興味のある記事がございましたら是非お読みください。

参考文献
著者名:エミリー・ワプニック 翻訳者名:長澤 あかね【マルチ・ポテンシャライト 好きなことを次々と仕事にして、一生食っていく方法】株式会社PHP研究所,2018年

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